その57) 「相手のことが分かった」のではなく あなた自身のことが分かったのです。

 

このお話は 相談支援だけの話ではありません。 

 

職場のメンタルヘルスや 上司と部下、同僚とのコミュニケーションにもいえます。 

 

 

 

『相手を知るということ。』 

 

 

相手が話している内容 


相手の目線や手の動き  

 

顔の表情や口元の感じ 

 

服装の雰囲気や色のバランス 

 

声のトーンや話し方 

 

 

他にも さまざまな要素があります。 

 

 

そうした様々な情報を集めながら 人の脳は 相手のことを判断します。 

 

そして  「相手を知る」作業を行っています。 

 

 

相手の話を聞きながら 

 

こころの中で 

 

「この人 何いってんだろ・・・」 

 

「なんか 今日の服装 変・・・」 

 

「なんか 顔色悪いし、今日 なんだか暗いね・・・」 

 

「なんか イライラするなあ・・・・」 

 

 

 

こころの中で そんな「言葉」が流れていることも きっとあるはずです。 

 

 

そして 『相手の今を知る』  

 

 

普通は こうやって判断し  「相手を知る」のです。 

 

これは ごくごく 当たり前の流れであり、ごくごく 普通の脳のメカニズムです。 

 

「見て」→「感じて」→「知る」

 

 

これが 「相手のことが わかる」という 流れ です。

 

 

 

ただ     一つ言えることがあります。 

 

 

それは 

 

この方法では 相手の「真実」(本質)は 見抜くことができない ということです。 

 

 

 

ここで 「知ることができる」のは、 自分自身の「判断の仕方」 なのです。

 

 

相手ではなく 自分がどういう風に 目の前にある要因から その人を判断しているか、という

 

自分の「判断くせ」や「知るくせ」が わかるのです。

 

 

分かるのは 「自分自身」なのです。

 

 

このテーマは、かなり深い内容なので 少しずつ ここでご紹介したいと思いますが、

 

 あらゆる「相談支援業」を行う人たちにとって

 

まず 真っ先に 学ばなければならないことが あるとしたら

 

まさに これだと言えます。

 

 

「本当に相手のことがわかる」ためのトレーニングは、

 

「見て」→「感じて」→「知る」という流れでは ありません。

 

  

 

もし 今 やっているやり方で

 

相手を見て 判断し 分かったと思った ならば

 

 

それは 「相手の本質」ではなく 「あなたの見方」が わかったのです。  (げんき)

 

 


 ≪問題解決力がアップするポイント その57≫ 

『相手のことをわかった』と思ったとき、本当は「わかっていない」ことの方が多いのです。

「相手のことがわかる」とは 「事実を知る」ということと少し意味が違うのです。

スタッフへの研修でも この部分には相当な時間をかけています。(げんき)