その460)園長先生の仕事とは、「時間」を作ることなのです。



園長先生から ご相談がありました。

 


「もう少し職員に余裕を与えてあげたいんです、、いっぱいいっぱいで。


そんな中で、トラブルや保護者への対応があると 職員も大変なんです。


どうしても できる人に任せてしまうので、その先生ばかりに、しわ寄せが来て


先生からも なんで自分ばっかりと言われてしまいます、、元気先生、どうしたらいい?」



 

 

切実な 悩みです。


おそらく、どの園の園長先生も 同じような悩みを抱えているのではないでしょうか?






僕は、園に入らせて頂くとき、一番 最初にやることがあります。



それは 様々なものの「手順」の確認です。






気になる子の支援や、保護者支援で伺っているのに


まず、最初に あらゆる業務の「手順」の確認なので、大変驚かれます。




なぜ そこから なのか?





それは、「先生に考える時間、向き合う時間」 を作るためです。





「考えてやらなければならないこと」と 「考えなくてもよいこと」



これを 分けることが 大切だから です。





園長先生のお仕事とは、「職員に考える時間を作ること」です。




保育について、こどもへの対応について


安全について、保護者への支援について




こうしたことを 「考える時間」 「自分を振り返る時間」「こどもと向き合う時間」


この時間を 少しでも 生み出すために


「仕組み」を作ることが園長先生の仕事なのです。






それぞれの先生は、独自の「得意なこと」を持っています。



遊び道具の片付けが ものすごく早い先生


こどもの集め方が とても上手な先生


安全確認が上手な先生




さまざまな 得意技を お持ちです。





そうした なるべく 考えずにできること、誰でも同じ結果が出ること


これについては、「チェックリスト」や「手順」を決めて 効率よくやることです。




ほんとうにちょっとしたことですが、 この「小さな時間の短縮」は全体でやると


「大きな時間」を生み出します。




そのためには、あらゆる「手順」を見直し、全員で「共通化」するのです。






そうすることで、先生に 時間ができ、余裕が生まれます。




誤解のないようにお願いしたいのですが、 


この「効率化」は、経費削減でも、さらに業務を行ってもらうため、、ではありません。





あくまでも「先生に余裕を生み出す」ための「効率化」です。




 

「保育相談支援」とは、「相談体制」を作る前に


まずは、「先生に考える時間」と「こころの余裕」を持ってもらうこと。


そのためには 何をし、何をしないか を考えることが 一番最初の仕事です。 





先生が 保護者への対応や支援で困っている原因。


この半分は、やはり 「時間の余裕がないこと」が原因です。 




「相談支援」をうまく稼動させるためには、


まずは、「環境調整」が 必要なのです。(げんき)





 

 ソーシャルワーカーが、もし保育所に入るとすれば、「相談支援」をすることだけでなく、

 こうした コンサルティングを行なうことも これからは求められると思います。(げんき)