その510)「時間を整理してまとめる」という視点が大切です。



ソーシャルワーク研修会の中で、参加者の皆さんに質問しました。



「今、5人の相談をお受けし、これから支援の方法を検討しなければなりません。


それも今週の5日間(月~金)の間でまとめなければなりません。 


どのように取りかかりますか?」



みなさんなら どのように 取りかかるでしょうか?





もちろん、それぞれのケースの中身の問題もあるかと思います。





この質問で知りたかったこと。



それは 「時間をまとめる感覚を持っているかどうか」 です。




これは、実は とても重要なこと なのです。





ここに 2人のソーシャルワーカーがいます。 時間は、共に5日間しかありません。



一人のソーシャルワーカーは、支援を考えるのに 1日の時間割を決めました。



・10:00~11:00 Aさん  ・11:00~12:00  Bさん


・13:00~14:00 Cさん  ・14:00~15:00  Dさん


・15:00~16:00 Eさん



こうやって、1日につき、一人1時間ずつ 時間を作って、5日間で考えることにしました。




逆に もう一人のソーシャルワーカーは、


それぞれのケースを一度ざっと見渡したあと、ざっくりと順番を決めました。



そして、


月曜日がAさん。 火曜日がBさん。 水曜日がCさん。木曜日がDさん。


金曜日がEさん。 として、それぞれのケースを 1日5時間かけて まとめました。




みなさんは、どちらのタイプでしょうか?




どちらが良い、悪いというのは もちろん ありませんが、、



僕は、自分自身も、そしてスタッフへ指導するときにも


後者の「時間をまとめる方法」で取り組むようにしています。





やらなければならないことが、「作業」的なものであれば、


1日の時間割を作って、小分けしてやることでも全く問題ありません。


時間だけの問題なので、成果にそれほど影響は出ないのです。





ただ、、重要な課題に取り組むためには、まとまった時間が必要になります。 


それも ある程度のムダな時間も必要なのです。




まだ、形ができていない、ぼんやりとした「スタートの時間」


この支援のテーマは何か、必要なポイントは何かを考える「構成の時間」


いったん簡単に流れをつくって、ざっとみてみる「俯瞰逆算の時間」


それぞれのマイルストーンを決める「目標設定の時間」


全体をもう1度振り返って、まとめる「まとめの時間」



こうした、一連の流れを 一気にやってしまう方が、確実に 成果はあがります。



これを 毎日 小刻みにやってしまうと、毎回 脳が最初に戻らなければならず、


効率はグーンと落ちます。


さらに、1時間ごとに 違うケースを考えなければならないとなると、 脳の疲労も大きいのです。




そして、もう一つのメリット。 それ


Aさんの支援が固まると、Bさん以降の支援にも同じパターンが使えることもあるのです。


「支援方法」というのは、実は非常に「再現性が高い」ものが多いのです。





「時間をまとめて集中して行なう」



僕は、この方法を みなさんに お薦めしています。 (げんき)






 僕は、基本的に支援方法を考える時には、1日につき一人の方のことだけを なるべく考えるようにしています。

 今日は、1日 「○○さん」のことだけを考える日。 そんな感じにしています。(げんき)