その619)「資格」より「資質」が大切なのです。

 

 

 

 

「先生、人を採用するって難しいですよね、、

 

 

先生、相談業務を行うスタッフの方を採用する時、どんな資格が必要ですか?

 

 

どういう人を選んでいますか?」

 

 

 

 

ある園長先生とお話をしている時に

 

ふと そんな採用に関する 質問を頂きました。

 

 

 

 

 

「そうですね、、、資格は関係ないです。 特になくてもいいですよ。」

 

 

そう、お答えすると とても びっくりされていました!!

 

 

 

 

 

僕は、よく「保育者研修」の中で このスタッフの採用についてお話をしています。

 

 

 

皆さんにも ご紹介したいと思います。

 

 

 

 

 

暑い日の昼下がり、 道を歩いていると、 

 

高齢の男性が とても ゆっくりとした足取りで歩いていました。

 

 

 

すれ違う際に、少し その男性を見ると

 

 

額に汗を流しながら、とても辛そうな表情をしていました。

 

 

その高齢の男性は こちらに気づくと こう問いかけてきました。

 

 

 

「すいません。 コンビニは どちらにありますか?」

 

 

そう聞かれました。

 

 

コンビニは、この道をまっすぐ2キロほど行くと 道沿いにあります。

 

まっすぐ歩いていくだけなので分かりやすいのですが、 ここから2キロあります。

 

その間、道沿いには お店はありません。

 

 

 

あなたは、この高齢の男性に 何と答えますか?

 

 

 

 

 

 

 

皆さんなら どう答えますか?

 

 

高齢の男性 「すいません。 コンビニは どちらにありますか?」

 

 

 

 

えーっと 私だったら、

 

「この道をまっすぐ歩くと 2キロ先にコンビニはありますよ。少し遠いですけど。」

 

と答えるかも。。

 

 

僕は、

 

「コンビニは この道をまっすぐ行けばありますよ。」と答えると思います。

 

 

 

皆さんなら どんな風に答えますか?

 

 

 

もちろん、「正解」は ありません。

 

 

 

 

ただ、、、僕が期待している「答え」は もちろん あります。

 

 

 

 

「おじいちゃん、コンビニまで 何しにいくの?」

 

「何、買いにいくの? 水だったら、その角に 自動販売機あるよ。」

 

 

 

表現は 様々ですが、これが 僕が期待している「答え」です。

 

 

 

 

 

水が欲しいのなら 、わざわざ 2キロも歩かなくても 自動販売機があります。

 

 

トイレを借りたいのであれば、近くの民家で借りたらいいのです。

 

 

 

 

 

「質問」に答えることも大切なのですが、、

 

 

その前に 「何をしにいくのだろう」

 

 

そう疑問に思えるかどうかが、 実は 大切なのです。

 

 

 

 

 

「何をしに行くの?」

 

 

初対面の人に そんな質問をすることに抵抗を感じるかもしれません。

 

 

 

 

でも、そこで 

 

 

「一体 なぜ なんだろう」 と感じて質問できること。

 

 

 

これは、その人の「資質」といえるものです。

 

 

 

「相談業務」を行うためには、

 

実は、この「資質」は とても大切なのです。

 

 

 

 

採用の場というのは、どうしても人数が限られています。

 

 

たった一人しか選べない時だってあります。

 

 

 

 

最後の判断は、やはり

 

 

「資格」ではなく、「その人そのもの」なのです。(げんき)