その630)「傾聴」は、「オセロで負ける」練習をすると理解できます。

 

 

 

「元気先生、傾聴の練習方法というのがありましたら 教えてください。」

 

 

昨日、ご一緒した 保育士の先生から 質問を頂きました。

 

 

 

 

 

「傾聴」の練習方法

 

 

 

「傾聴」については、いろんな本で 紹介はされていますが、

 

具体的な「練習方法」が、掲載されている本は 少ないかと思います。

 

 

もちろん、一般的な「傾聴」の「やり方」はのっていますが。。

 

 

 

その理由は、簡単で、

 

これは「マインドセット」であって「技術」ではないから です。

 

 

 

 

「よーし、傾聴するぞ」と 相槌を打ちながら

 

いかにも「聴きますよ」という姿勢をされると かえって話しにくくなります。

 

 

相槌や間合いというのは、計算すればするほど、違和感を感じるのです。

 

 

 

 

 

 

みなさんは、誰でも 1度は 「オセロ」をしたことがあるかと思います。

 

 

強い方ですか? それとも 弱い方ですか?

 

 

 

 

「オセロ」は、いかに相手の駒をはさんで 自分の色に変えていくかが 大事です。

 

いかに 自分が攻めやすくするか、角を取ったりなど 様々な取り方を考えます。

 

 

 

 

「いかに相手の色を変えるか」

 

 

それが、「オセロ」です。

 

 

 

 

 

僕は、こどもたちと オセロをするとき

 

 

もちろん、真剣勝負もしますが、 なるべく「負ける」ようにしています。

 

 

 

積極的に「負ける」練習 をしています。

 

 

 

これは、わざと負けて その子に 勝たせたい という意図ではありません。

 

 

 

 

相手が 取りやすいように 考えながら 駒を置いていき、

 

 

取りやすい形を作っていく 自分のための練習なのです。

 

 

 

 

これをやると よくわかるのですが、

 

 

「取り続ける」ことよりも「負け続ける」ことの方がはるかに難しいのです。

 

 

 

 

 

 

実は、「相談の場」というのも 同じです。

 

 

 

相手の話を聴くよりも、 こちらが話すほうが断然 簡単です。

 

 

相手の意見や考えを 変えることの方が、 

 

相手の意見や考えに合わせるよりも はるかに 簡単なのです。

 

 

 

 

「オセロ」と同じで、 

 

相手の駒の色を自分の色に変える方が はるかに楽なのです。

 

 

 

 

 

 

「傾聴」で大事なことは、いかに相手が話しやすくできるか

 

そのための「自分の一言」を どのように 置くか です。

 

 

 

 

「オセロ」で 相手にどうやって 取ってもらうか

 

そのために自分がどこに置いたら よいか

 

 

それと 考え方は、同じなのです。

 

 

 

 

 

「相手が話したいこと」の 1個手前に 自分の言葉を置く。

 

 

 

そのためには、「相手が話したい」であろう 思いをくみ取ることが大事です。

 

 

 

 

 

「次にどこを取ろうか」と考えるのではなく、

 

「相手は次にどこを取ろうとしているのだろうか」と考える。

 

 

 

その練習のために「負ける練習」をやっているのです。(げんき)