学生の方から、質問のメールを頂きました。
「元気先生。先生のように、相手のこころを読み取れるようになるためには、
どんなことを学んだらいいでしょうか?
何かコツのようなものがあれば教えてください。」
という内容でした。
「相手のこころを読み取る」
そんな風に思われているんだ。。。と思ったのがメールを読んだ最初の感想でした。
「相手のこころを読み取る」
実は、これまで 1度も 読み取ろうと思ったことは ありません。
ただ、、「相手の行動の裏にある思い」については いつも想像しています。
よく、診察や面談などで、 相手の目をじっとみつめて
何か「こころの動き」を読み取ろうとしている場面をよくみかけますが、、
人は、すぐに それには 気づきます。
「読み取ろう」という相手の意図が伝わってくれば、くるほど、
人は「読み取られまい」という意識が、湧いてくるのです。
もし、それで 「よし、相手の気持ちが理解できたぞ」と思ったとしたら
それは、正直 本音ではありません。
「目」をじっと見つめるのは、
「読み取るため」ではなく、「話を聴くため」の動作 なのです。
もし、「正直に読み取ることができるもの」がある とすれば
それは、「行動した結果」 です。
「行動した結果」から相手の気持ちを読み取るのであれば
それは、ある程度 信頼できるものになります。
そうした「目」を持つための方法なら あります。
日常生活や自分の部屋であっても いつでも練習できます。
誰かのお宅にお邪魔して、「写真」が飾ってあれば
・家族を大事にしたいという思いを持っている。
・この時の我が子の表情がとても可愛いので、是非みんなに見てもらいたい、
そうした思いを持っている。
と誰でも想像できます。
小さなことであれば、お店や病院などで バッグが籠の中にあれば
・大事なバッグなので、汚したくないという思いを持っている。
と想像できますし、
手帳や筆箱、バッグの色合いが揃っていれば
・統一感を出したいという思いを持っている。
・この雰囲気で、私のことを見て欲しいという思いを持っている。
など、、色々と想像することができます。
こうした「目」で「相手の思い」を想像する練習をすれば
次第に相手の気持ちを理解することができるようになります。
これが、「思いやり」 です。
こどもたちのセラピーや、園内の見学
大人の方の面談や、時に家庭を訪問してのカウンセリングなどでも
どちらかというと、その人の気持ちをダイレクトに読み取るというよりも、
「動作」や「しぐさ」、行動した結果としての「モノのレイアウト」
そこから 「読み取っている」ことが ほとんど なのです。
「相手のこころ」を ダイレクトに読み取ろうとすると
相手には「読み取られたくない」という気持ちが、必ず生まれます。
「こころの中」に入ってこられるのは、誰でも、嫌なのです。(げんき)