その722)「助けたい」という想いは、「助けて欲しい」という思いの裏返しなのです。

 

 

 

昨日の研修会で、質問を頂きました。

 

「なぜ、保育士や対人援助職の方が、

 

メンタル不調になりやすいのか、大変よく理解できました!

 

やっぱり、この職業を目指す人たちは、

 

誰かを助けたいという思いが、みんな強いのでしょうか?」

 

 

 

という内容でした。

 

 

 

 

 

 

「対人援助職」というお仕事は、

 

「誰かの力になりたい」という想い が、ベースにあります。

 

 

 

そこには、

 

相手の笑顔がみたい。

 

幸せになってもらいたい。

 

 

そうした「想い」がきっとあります。

 

 

 

 

「誰かの力になりたい」

 

 

この想いを持っていると、多少の困難や苦労も乗り越えることができます。

 

 

 

 

 

 

ただ、、

 

 

もし、、「誰かを助けたい」という「想い」を強く持って、

 

仕事に従事をしているとしたら、、

 

メンタル不調になる可能性は、やはり高くなります。

 

 

 

 

それは、

 

「助けたい」という想いは、「助けて欲しい」という思いの裏返し だからです。

 

 

 

 

「誰かを助けたい」という強い「想い」を支えているのは、

 

実は、「私を助けて欲しい」という「思い」の場合が多いのです。

 

 

 

 

「私は、こんなに苦労したから、その経験を誰かに役立てたい」

 

そうした想いを持って、取り組むことは大事です。

 

 

 

 

 

ただ、、問題は その自分の問題を「完全に克服できているかどうか」です。

 

 

 

「完全に克服できている」のであれば、

 

それは「誰かの役にたちたい」という「想い」に変わります。

 

 

 

 

 

でも、、もし自分自身が抱えた問題を完全に克服していないのであれば、

 

それは「誰かを助けたい」という想い。

 

 

つまり、「自分を助けて欲しい」という思いがどこかに残っている状態なのです。

 

 

 

 

そうすると、困難や苦労が発生した場合、

 

 

「自分を助けて欲しい」という 内側に隠されていた思いが、

 

一気に湧き上がってきて、メンタルが壊れかけてしまうのです。

 

 

 

 

 

「対人援助職」の方でも、

 

まったく メンタルが壊れない場合もあれば、

 

ガラスのように、脆く壊れてしまう場合もあります。

 

 

 

その違いは、この「自分自身の問題を克服できているかどうか」

 

 

そこにかかっているのです。(げんき)