その793)「今日は、この子を中心に」そんな視点で、保育者は見ているのです。

 

 

 

保育者は、毎日の保育園での生活の中で、

 

日々、それぞれが「テーマ」を持って、こどもたちを見ています。

 

 

 

 

「今日は、この子を中心に関係性を見てみよう」

 

 

「今日は、この課題遊びを じっくりと見てみよう」

 

 

「今日は、あの子とこの子の関係を気にかけて見てみよう」

 

 

 

「テーマ」は、保育者によって違いますが、

 

自分で「今日は、これを中心に」という「見るための視点」を設定しています。

 

 

 

 

 

「日々、接していく」

 

そうした現場では、どうしても 慣れてしまい、変化を見落としがちです。

 

そうならないために、様々な工夫をしているのです。

 

 

 

 

 

 

相談支援の研修会(ソーシャルワーカーや相談支援員の方を対象)で、

 

よく、お伝えすることが あります。

 

 

 

 

 

それは、「毎日 考える」ということです。

 

 

 

今日、その方と会わなくても、しばらく連絡を取らなくても

 

「毎日、その人の事を考える」習慣を持つことが 

 

実は、大切なのです。

 

 

 

 

 

相談支援では、そうそう 毎日 顔を合わせることは ありません。

 

2週間後にあったり、1か月に1度会う方が ほとんどです。

 

 

 

その「会わない時間」に その方のことを何も考えなかったとしたら、

 

次回、会った時には、「お久しぶりです。お変わり ありませんでしたか?」

 

となります。

 

 

 

通常は、ほとんど このパターンです。

 

 

この言葉どおり、単純に「何か変わったことはなかったですか?」という

 

素朴な質問になります。

 

 

 

 

 

でも、毎日、考えていると、久しぶりにお会いした瞬間に

 

 

「あれ、表情がとても素敵になりましたね。」

 

「なんだか 目が活き活きして、何か良い事あったんですか?」

 

と 聞きたいことが多くなります。

 

 

 

「変化に気づくこと」が、できるのです。

 

「人」は誰でも みんな日々変化しています。

 

 

 

「日頃から考えている」と

 

「会っていない時間」の「微妙な変化」も読み取れるようになります。

 

 

 

 

もちろん、毎日 

 

お一人ににつき、30分や1時間 という時間を使うわけではありません。

 

 

 

 

僕の場合は、だいたい お一人 1分程度 です。

 

 

以前は、5分くらいかかっていましたが、今は ポイントが決まってきたので、

 

1分から長くても、2分程度です。

 

 

 

 

その時間は、「その方のこと」だけしか 考えません。

 

 

今、僕が担当している 継続ご相談の方が、30人 いらっしゃるので、

 

それでも、30分から45分の時間は 毎日設定しています。

 

 

 

そして、ノートに

 

 

 

Aさん → 今日は、午前中は通院の日。 もし連絡があったら、●●●

 

Bさん → 現在、ご実家に帰省中。もし連絡があったら、〇〇〇

 

Cさん → 今日、メールがある日。▲▲の調子を確認する。

 

 

のように簡単にメモをしておきます。

 

 

 

 

 

いきなり連絡があっても、すでに「テーマ」を決めているので、

 

慌てずに、対応することができます。

 

 

 

 

僕は、ほとんど「福岡」にいません。常にどこかの町で保育者研修をおこなっています。

 

でも、「相談支援」は毎日 行っています。それができるのは、この時間のおかげです。

 

 

 

お一人、2分の時間を「投資」することで、

 

残りの1日は、「自分の仕事」に集中することができるのです。(げんき)