その854)保育者は、もともと「ストレス耐性」は強いはずなのです。

 

 

 

「保育」という現場は、「ストレス耐性」を強くする稀な職場 です。

 

 

「ストレス耐性」とは、ストレスに耐えうる力 です。

 

 

それを「強化する」ことができる職場である ということです。

 

 

 

その理由は 簡単です。

 

 

一般的な「ストレスを解消する方法」が、すべてそろっているからです。

 

 

 

 

☆「歌うこと」は、こころの浄化作用があります。

 

 

☆常に「笑顔」と「笑い」があふれる環境にあります。

 

 

☆小刻みに「有酸素運動」を行い、常に 身体を動かしています。

 

 

☆癒される「存在」に常に囲まれています。

 

 

 

こうしたものは、通常「ストレス」を解消するために使うものです。

 

 

これが、すべて 「業務」の中にあふれている環境。

 

こうした場にいれば、通常「ストレス耐性」は強くなるはず なのです。

 

 

 

 

でも、実際は、かなり「大きなストレス」を抱えています。

 

 

 

 

それは、人が心身共に疲労してしまう条件もまた すべて揃っているからです。

 

 

 

 

★常に「注意」をしておかなければならない。

 

 

★常に「危険」に注意し、「安全」にこころがけなければならない。

 

 

★責任が重大である。

 

 

★ギリギリの人で回さなければならない。

 

 

★こどもたちに関する心配ごとや不安も多い。

 

 

★人間関係が複雑なことも多い。

 

 

★休憩時間が取れない。気分転換をする時間も場所も取れない。

 

 

★休みがとれない。長時間労働である。

 

 

★身体的な疲労がとれない。常に身体の一部に負荷がかかっている。

 

 

★常に大量の業務に追われている。

 

 

★待遇・処遇面で 十分ではない。

 

 

 

これだけの「ストレス要因」がある「職場」なのです。

 

 

 

これだけの要因があれば、通常であれば 人は壊れてしまいます。

 

 

でも、それでも 笑顔でがんばることができるのは、

 

 

「ストレス耐性を強くするもの」 > 「ストレス要因」

 

 

が 多少、上回っているからです。 もちろん、多少 です。 

 

 

 

 

 

この大きな「ストレス要因」を保育現場では、出来る限り解消できるように

 

管理者や園長先生、さまざまな人たちが、一生懸命に努力しています。

 

 

 

みんな このことを わかっているからです。

 

誰もが「このままではいけない。」そう思い、今できることを探しながら、

 

一生懸命に、この負担を減らそうと努力しています。

 

 

それが、「保育の現場」 です。

 

 

 

 

「保護者支援」や「気になる子の支援」

 

僕自身は、そうした研修の機会をたくさん頂いていますが、

 

一番ベースにある考えは、「保育者支援」です。

 

 

 

 

「保育者を支援したい」という想いがあって、

 

はじめて「保護者支援」や「こどもたちの支援」を伝えることができるのです。

 

 

 

この3つは、すべてセットになっている 切り離せないものだからです。

 

 

 

 

「支援」というのは、

 

 

●「元気や勇気を与えるもの」なのか、それとも

 

●「負担や障害を減らすもの」なのか

 

 

 そのどちらか です。

 

 

 

 

 

自分は、そのどちら側にいるのか、それを自覚することが

 

 

「支援者」が一番最初に考えなければならないもの なのです。(げんき)