その861)人は、みんな「自分のトリセツ」を探しているのです。

 

 

長年、相談支援を行っていると 感じることがあります。

 

 

それは、

 

「人は、みんな 自分のトリセツ(取り扱い説明書)を探している」

 

ということです。

 

 

人は、みんな「自分自身をどう取り扱っていいか」で悩んでいるのです。

 

 

 

 

 

相談の場では、相談内容は、ほとんどの場合、「他者」について です。

 

 

 

「他の人が、こんなことをする。どうしたらいいか」

 

「他の人に、こんなことをされた。どうしたらいいか」

 

 

相談内容は、一見すると 「他者をどう取り扱っていいか」

 

他者のトリセツを知りたい。 そういう風に見えます。

 

 

 

でも、それは 自分自身がどう他者に対して考え、どう行動したらいいか という

 

「自分をどう取り扱ったらいいか」自分自身についての相談です。

 

 

 

世界でもっとも「わからないもの」。

 

もしかすると それは「自分自身」なのかもしれません。

 

 

 

 

この「自分のトリセツ」の扱い方

 

これが、『人間関係のトラブル』を生みだす要因でもあるのです。

 

 

 

 

「自分はこんな人間なのだから、こう あつかってくれ!!」

 

 

そうやって、自分の「トリセツ」を他者に渡してばかりの人がいます。

 

「俺を こうあつかえよ!」的な感じです

 

 

自分の「トリセツ」を他者に強要してばかりいると、それは「トラブル」になります。

 

 

 

その逆の場合も あります。

 

 

「いったい、この人に対して どのように対応したらいいかわからない」

 

 

どう取り扱っていいか わからない人もいます。

 

 

 

 

 

それは、逆に 自分の「トリセツ」を見せなさすぎ なのです。

 

全く見せないと、それは それで「トラブル」の原因になるのです。

 

 

 

 

相談支援やセラピー(療法)の場では、

 

 

自分の「トリセツ」を知る お手伝いをする。

 

自分の「トリセツ」を他者に提示する方法を 一緒に考える。

 

 

この2つのサポートを行っています。

 

 

大切なのは「前者」ではなく、実は「後者」です。

 

 

 

他者との関係がうまくいっている人。

 

それは、自分の「トリセツ」の渡し方が『うまい人』なのです。(げんき)