その877)【面談技術】「不安」はすべて「図解」で解決するのです。

 

 

はじめて相談室にいらした保護者の方から、毎回、いや必ず言われることがあります。

 

 

それは、「ほんとうに、わかりやすいですよね!!」という一言です。

 

 

この言葉は、大変うれしいもので、スタッフ一同 みんな 頑張る力になります。

 

 

 

この「わかりやすい」という言葉。

 

 

もちろん「説明(解説)」のわかりやすさ という意味だと思うのですが、

 

その理由は、どんなご相談であっても 必ず「図解」を使うからです。

 

 

 

 

「相談室」である以上、いらっしゃる方は、みなさん「ご相談」があります。

 

 

自分の抱えている「問題」や「思い」をこの場でお話頂く。

 

 

そのための「場」が「相談室」だからです

 

 

 

 

通常の「カウンセリング」の「場」をイメージしてください。

 

 

目の前にソファーや椅子があって、そこに「相談室の面談担当者」が座っています。

 

自分との間には、長い「テーブル」が 1つ あります。

 

そして 相談にきた「自分自身(ご相談者)」がこちらに座っています。

 

 

 

完全にクローズされた空間で、壁面には 余計な情報はありません。

 

 

 

「相談室」というのは、

 

「静か」であり、「1対1」であり、「話す」ための「場」

 

それが「相談室」です。

 

 

 

 

そこに、「はじめて」という言葉が頭についたとします。

 

 

 

「はじめての相談室」「はじめての相談」 です。

 

 

 

 

もちろん、話したい内容をみなさん、しっかりと考えて準備されていますが、

 

いざ、「はじめての相手」に「はじめての話」をするとしたら、まず、誰もが緊張します。

 

 

自分なりに相手に伝わるように説明をしているつもりですが、

 

それが、「相手に伝わっているだろうか」そんな不安もよぎりながら、

 

1つずつ 相談したい話を お話していきます。

 

 

 

「お話上手な人」であっても、「話が苦手な人」であっても

 

「相手に伝わっているだろうか」という「不安」は誰もが抱きます。

 

 

 

自分が話している「内容」が伝わっているだろうか?

 

 

自分の「思い」が伝わっているだろうか?

 

 

自分が「望んでいること」が伝わっているだろうか?

 

 

自分が「なぜ相談に来たのか」 その「理由」が伝わっているだろうか?

 

 

そうした「不安」は必ず湧いてくるのです。

 

 

 

 

「ちゃんと伝わっっていますよ」という「メッセージ」は、

 

通常、『表情』や『仕草』、『言葉』で、ご相談者にお伝えします。

 

 

 

なんらかの「見える形」での「メッセージ」。

 

ご相談にいらした方には「ちゃんと伝わっていますよ」という「メッセージ」が必要なのです。

 

 

 

 

実はそこに、「図解」を加えているのです。

 

 

 

 

その「図解」というのは、

 

 

「ホワイトボード」の「貼りもの」であったり、

 

 

「スケッチブック」上での「図解」であったり、

 

 

「カード」であったり、様々なのですが、

 

 

 

「伝わっていますよ」というメッセージを「見える形」でお返しし、

 

「ちゃんと伝わっているんだ」という「安心」してもらうための工夫をしています。

 

 

 

 

例えて言えば、

 

 

自分が口頭で「アライグマ」の説明をしています。

 

 

目の前の相手は、うなづきながら聴いています。時折 質問もします。

 

 

 

そして、目の前の相手が、「すごく、わかりやすかったですよ」といって

 

話を聞きながら スケッチブックに書いたものをみせます。

 

 

 

「こんな感じですか?」

 

 

「そうです! それです。」

 

 

「相談の場のイメージ」は、そんな感じなのです。

 

 

 

はじめてご相談にいらした方の「ほんとうに、わかりやすいですね」という言葉。

 

 

 

実は、私たち「相談を受ける側」にではなく、

 

上手に伝えることができた「自分自身」への称賛の言葉なのです。(げんき)