その881)「学童期の問題」というのは実は「宝の山」なのです。

 

 

昨日の学童保育指導者研修の中で、こんな質問をいただきました。

 

 

「学童期って、本当にトラブルや問題が多く、不安定な時期で、指導者側も

 

 

不安になったり、気持ちが落ち込んでしまう時があります。

 

 

どういう風に、こどもと向き合ったらいいでしょうか?教えてください。」

 

 

というご質問でした。

 

 

 

「学童期」は、問題やトラブルが 本当にたくさん生じる時期です。

 

これは、先生も保護者も、みんな同じように感じていると思います。

 

 

 

 

「問題」「トラブル」

 

 

こうしたものと向き合った時に、人は「解決」「解消」をイメージします。

 

 

 

「問題」「トラブル」は、「解決」「解消」しなければならない。

 

 

そう思ってしまいます。

 

 

 

実は、これが「不安」になる大元の「考え方」です。

 

 

 

 

確かに、現実問題として発生している以上、

 

その「問題」や「トラブル」を「解決」したり「解消」しなければなりません。

 

そのままには、できません。

 

 

 

ただ、「対応」する際に、

 

 

「このトラブルは将来、きっと役に立つだろう」

 

「この問題は、この子を大きく成長させるかもしれない」

 

 

 

そうした「想い」があるか、どうか

 

これが「学童期の保育」の一番重要なポイント になるのです。

 

 

 

 

 

こどもの「トラブル」や「問題」を解決したら、きっと ホッとするでしょう。

 

 

 それが、「これ以上 めんどうな事にならなくて良かった。」

 

という「自分ベクトル」に向けられたものなのか、

 

 

 

それとも、

 

 この「問題」が解決して、安心しているこどもを見て

 

「良かったね。これで少し大きくなったね。成長したね。」

 

そうした「こどもベクトル」の想いがあるのかどうか。

 

 

 

指導者は、自分のこころの中を一度 点検してみるのです。

 

 

 

最初は、誰でもみんな「トラブル」や「問題」が自分に降りかかってくるのを恐れてしまう。

 

そんな気持ちが、一番強いと思います。

 

 

 

 

 

でも、それでいいのです。

 

 

 

自分の正直な想いに気づいた後、

 

「こどもにとって良かったんだ」 そう思うことができたなら、

 

 

 

「学童期」の「問題」や「トラブル」は、「宝の山」になります。

 

 

 

 

この時期にしか体験できないもの。

 

その連続が「学童期」です。

 

 

 

 

 

「幼児期の保育」は、「包む(つつむ)」がテーマです。

 

そして「学童期の保育」で、「拡げる」のです。(げんき)