その912)「柔らかい相談支援」と「システマティックな相談支援」があるのです。

 

 

昨日の保育者研修会が終わった後で、

 

「相談支援の専門職になりたいんです」と保育士の先生がご相談にいらっしゃいました。

 

 

そのご相談の中で、

 

「保育士が今やっている相談支援と、相談を専門職としている人の相談支援と 

 

違いってどんな点がありますか?是非 知りたいです。」

 

というご質問を頂きました。

 

 

 

「相談支援」を使い分けている点 ですね。

 

 

これが僕なりの答えになります。

 

 

 

 

「相談支援」というと分かりにくくなるので、ここでは「相談」としておきます。

 

みなさんは、今、友達でも誰でもいいですが、相談されたとします。

 

 

 

「ねえ、ちょっと聞いてよ。ぜんぜん 旦那が話をちゃんと聞かないのよ。。

 

ほんと、どうしようもない人なのよ。。どうしたらいいと思う??」

 

 

のような内容を相談をされました。

 

 

そして、もう1つは、

 

 

「友達と一緒に、こどもを連れて 公園にいった際に、たまたま 友達のこどもの手を

 

引いた際に、腕に ものすごい青いアザを見つけたんです。 すぐ、友達に知らせたけど

 

なんだか、笑っていて 大丈夫、大丈夫っていうんです。。

 

その表情に少し違和感を感じて、これって、虐待??って感じたのですが、

 

こんな時、どうしたらいいですか?」

 

 

という相談を受けたとします。

 

 

 

『最初の相談』 と 『後の相談』

 

受けた瞬間に どう感じますか?

 

 

 

 

おそらく ほとんどの方は

 

 

① そもそも これは「質」が違う。

 

② やり方を変えなければならない。

 

③ 自分で「できる範囲」は限られている。

 

 

そんなことを 瞬間的に思ったのではないでしょうか?

 

 

 

話を聞いてあげるだけで、スッキリするだろう「相談」と

 

「判断」を誤ると、問題が悪化したり、取り返しがつかなくなる「相談」

 

 

 

 

瞬間的に「柔らかい相談」と「システマティックな相談」

 

どちらかを選択して切り替えて、使い分ける。

 

 

「相談支援」には、この「判断」が伴うのです。

 

 

 

 

「そうなんだ、もっと聞かせてよ」そういいながら、

 

相手の不満や思いを吐き出してもらい スッキリさせるためには、「柔らかい相談」が一番 あっています。

 

 

 

でも、この「相談」の中には、もしかすると「こどもの命」に関わることがあるかもしれない。

 

でも、それは断定できない。そうした際には「論理的」「系統」立てた形で、相談を展開しなければなりません。

 

 

 

 

 

「相談支援業」というのは、このどちらも対応できる「専門職」です。

 

このどちらについても、「技術」が必要になるのです。

 

 

 

後で、重大な事案に変化する可能性がある「相談」

 

 

そうした「相談」にいち早く気づいて、

 

自分の頭の中で、①②③④と順番に展開できる「システム」を持っていないと

 

誰であっても こうした「相談」は怖いものです。

 

 

 

僕がお引き受けをしている「ご相談」の多くは、後者のような「相談」になります。

 

というよりも、こうした「ご相談」の専門機関です。

 

 

 

 

自分の中に、①②③④という「システム」がなければ、

 

やっぱり、僕だって「不安」を感じます。

 

 

だから「システム」の更新と点検を日々繰り返しているのです。(げんき)